プログラム概要

 技術イノベーション事業化コースDemo Dayを開催しました。

去る8月6日、産官学連携本部東京日本橋サテライトオフィス(日本橋ライフサイエンスビル)にて、技術イノベーション事業化コースのDemo Dayが開催されました。
 本コースは今年5月にスタートし、関東・関西の企業、大学院から参加した26名が6チームに分かれ、約3ヶ月をかけて構築したビジネスモデル7つを発表しました。(株)チームクールジャパンの古我氏(代表取締役社長)、(株)リ・パブリックの田村氏(エグゼクティブ・フェロー)、岡橋氏(ディレクター)が講師を務め、受講生は「新世代ヘルスケア」、「次世代コンシューマーサービス」など設定されたテーマに基づいた未来洞察から始まり、Backcastingによって今必要なニーズをあぶり出し、そのニーズを京都大学の技術シーズとマッチングさせる形でビジネスモデルを創りあげていきました。

Demo Dayの審査基準、審査員は以下です:

審査基準

・ビジネスの魅力度(市場性、新規性、競合優位性)
・プレゼンテーションの質
・本気度(自分たちのビジネスアイデアを本気で実現する気があるか)

審査員(順不同、敬称略)

・古我知史(株式会社チームクールジャパン 代表取締役社長)
・田村大(株式会社リ・パブリック 共同創設者/エグゼクティブ・フェロー)
・奥原主一(日本ベンチャーキャピタル株式会社 社長)
・五ノ坪良輔(京都大学イノベーションキャピタル株式会社)
・木谷哲夫(産官学連携本部寄附研究部門 イノベーション・マネジメント・サイエンス研究部門 教授)
・瀧本哲史(産官学連携本部寄附研究部門 イノベーション・マネジメント・サイエンス研究部門 准教授)

6チームが以下7つのタイトルでビジネスモデルを発表しました(順不同)。
・かいおん(マスキング・ノイズキャンセル)
・Connect Coin(仮想コイン)
・COCO‣Tag(動画広告)
・Cyber Live!(自動作曲アプリ)
・Dr. Chart(服薬アドバイザー)
・IKIMONO GO(動植物収集アプリ)
・SCeNe(英語学習アプリ)

短い受講期間にも関わらず、いずれも各チームメンバーが強みを発揮し、仮説検証を繰り返し、よく練られたビジネスモデルで甲乙付けがたいものでした。厳正なる審査の結果、優勝、入賞は以下に決定しました。

【優勝】

IKIMONO GO

時間が無くてアウトドア活動できないユーザーをターゲットに、「生き物を見つけること」に新たな価値を与えるスマホアプリを提供。次のような機能があり、新たな動植物を見つければ見つけるほど、喜びを得られる仕組みになっている。主な機能:見つけた動植物を撮影すれば、位置情報、日時、環境条件も同時に記録し、それらの情報から自動で名前を絞り込み。写真を場所・種ごとに自動整理。簡単な質問に答えるだけで動植物の名前を特定でき、動植物の解説が見られる。また動植物の「レア度」に応じたポイントが付与され、他ユーザーと獲得数での対戦、タイムトライアルが可能。アウトドア関連企業からの広告料、地方自治体・企業からのイベント開催・コンサル料で収益を得る。ユーザーに対してはフリーミアムモデルで、高機能に対して課金。

【入賞】

Cyber Live!

スマホを使って、ユーザーの好みや気分、状況に合わせて、音楽を自動生成してくれるサービス。AIがユーザーの好みを学習し、入力された情報に基づき、著作権フリーのクラシック音楽をベースにしたPop Musicを自動作曲し、提供。フリーミアムモデルでアプリは無償提供し、保存できる楽曲数の追加や楽曲のチューニング等の高機能については課金。

Connect Coin

客は自分が受けたサービスの満足度を、接客した店員に対して直接評価することができ、感謝の気持ちに加えてボーナスとしてConnect Coinを付与できる。サービス企業は、従業員に対する客の直接評価に基いて、適切に報酬を分配することができ、また従業員は、客との「感情的つながり」を大切にするようになる。その結果として、客はリピーターになる。感情的つながりを持つ客を見える化し、集中的にマーケティングができるようになる。ターゲットは飲食チェーンを始めとするサービス企業。

その他のビジネスモデル

かいおん

周りの音がうるさい、あるいは自分たちの話声が周りに迷惑をかけるといった状況を改善し、快適な環境を提供。サンプリングした周辺音に対するマスキング音を出力し、周囲のノイズを軽減するマスキング技術と、自分たちの話声と逆位相の音を出力し、話声を外部に漏らさないようにするノイズキャンセル技術を利用。フリーで提供し、専用スピーカーの販売やIPライセンスなどで収益を得る

COCO Tag

スマホをかざせばショートムービーが見られる新しい広告を提供。写真やイラストに情報を埋込み、オフラインでショートムービーが再生可能。紙に情報を埋め込むため、サーバー不要で恒久的に利用可能。パンフレット、図鑑、ポスター、雑誌、地図などに利用。動画再生アプリは無償配布し、動画再生広告の作成で収益を得る。ターゲットは広告主や印刷物作成者。

SCeNe

様々な1シーンの英会話をチャットUIでシミュレーションできる英語学習アプリ。買い物、入国審査、チェックイン、ビジネスメールなど、英語が必要とされるシーンで本当にコミュニケーションしているかのような英会話体験ができる。コア技術は、意図を理解した自然な発話技術。ユーザーの応答がふさわしいかどうかを自動判断し、コメントを返す。旅行、音声機器、英会話関係企業からの広告料と、ユーザーからの高機能付加に対する課金で収益を得る。

Dr. Chart

ユーザーの遺伝子情報から体質を明らかにし、より適切な市販薬を選べるようになる服薬アドバイザーキットの販売。ターゲットは忙しくて病院に行けず、市販薬を利用するビジネスパーソン。スマホアプリが遺伝子情報から適切な市販薬を示すことによって、ユーザーは時間的・金銭的な負担を軽減できる。

Demo Dayをもって技術イノベーション事業化コースは終了しましたが、これで終わりではなく、京都大学および連携機関は、関西TLO(株)、京都大学産官学連携本部出資事業支援部門、京都大学イノベーションキャピタルを中心に、今回発表された全てのビジネスモデルについて、継続して全面的に事業化に向けた人的・物理的支援を実施していきます。